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フィンランドの通信機器大手「ノキア」が、ドイツのトラック販売における世界最大手「ダイムラー」に対し、インターネットとの通信機能を備えた「コネクテッドカー(つながる車)」関する特許について、特許侵害を主張して争っていました。
そして、ライセンス契約を結ぶことで和解しました。この契約に基づきダイムラーは、ノキアに特許使用料を支払います。
両社の合意は日本の自動車メーカーにも影響を与える可能性があります。
コネクテッドカーとは
コネクテッドカーとは、インターネット接続等、ICT端末としての機能を有する自動車のことです。
「路車間通信(車→路側機→車の通信)・車車間無線通信」によって信号機などの路側機器、周囲を走行する他車、スマートフォンを携帯する歩行者、クラウドサーバーなどと大量かつ多種の情報をやり取りすることで、道路状況把握の精度向上や危険の事前察知をする等、新たなサービスや価値の創出が期待されるものです。(参考「情報通信白書」平成28年版)
今回の訴訟は、この通信規格「LTE(4G)」の特許をもつノキアへの特許侵害が争点となりました。
コネクテッドカーが注目される背景
コネクテッドカーが注目される背景には以下の3点があるといわれています。
①無線通信が高速・大容量化
➁車載情報通信端末の低廉化、スマートフォン等による代替化
➂ビッグデータの流通の大幅な増加
(出典「情報通信白書」平成27年版)
ノキア株価急騰
ノキアの株価は6月1日の本ライセンス契約(特許使用許諾)の後、急騰しています。
企業がどんな特許を有しているのか、その特許をどう使うのか、ということが経営においてキーとなり、株価に影響をもたらすことを示した例といえるでしょう。
今後需要が高まりそうな特許を探し、その特許を保有する会社に投資をするという投資方法は、企業の動向をいち早く把握して投資判断をすることができるので、賢明なのではないでしょうか。
※Tokkyo.Aiの知財検索は使いやすさ、見やすさが特長です。
企業ごとに、出願日が新しい順に表示することができます。
気になる企業の最新特許で企業動向を推測してみるのはいかがでしょうか。