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アディダス”3本線”‐2本線でも商標権侵害になるか

ニュースの概要

アディダス(adidas)が、スリーストライプスの商標を巡ってトム ブラウン(THOM BROWNE)を提訴しました。

今回アディダス側は、トム ブラウンがアディダスの“3本線”が著名であることを認知していながら、フォーマルウェアだけでなく、“3本線“に酷似した2~4本の平行線をあしらったスポーツウェアやフットウェアを販売していると主張しました。

今回問題になった類似性って?

類似商標とは、同一もしくは似ている商品・サービスに用いた場合に、購入者が出所を混同するほど、既存の登録商標と似ている商標を指します。

商標の類似性の判断方法についてはこちらhttps://www.tokkyo.ai/wiki/determining-similar-trademarks/

日本における“3本線“の類似性を争った過去の判決

平成23年(行ケ)第10326号審決取消請求事件

平成24年11月15日判決言渡 知的財産高等裁判所https://search.tokkyo.ai/jdg/APCD_CD_1268552

靴に4本線をつけるという商標(第4913996号)について、アディダスの“3本線”が商標侵害になるか争われました。

この裁判では、アディダスの“3本線”商標は著名であると認定し、本件商標が靴の甲の側面に使用された場合、4本線か3本線かの区別が難しい場合があり、本数の相違はさほど大きな区別のメルクマールにはならない、と判断しています。

つまり、本件商標はアディダスの業務に係る商品と混同を生ずるおそれがあると判断されました

アディダスの“3本線”商標は長年使用されおり、2本線、4本線、5本線の直線からなる商標に対しては、今回のように世界中で何度も争いとなり、アディダスは何度も勝訴しています。混同のおそれがあると判断した本判決は他国判断の実情からも妥当といえます。

先例と同様に今回のトム ブラウンも苦しい展開になるのではないでしょうか。

世界規模で商標を守るには?―商標の国際登録についてはこちらhttps://www.tokkyo.ai/wiki/international-trademark/

配信元:https://www.fashionsnap.com/article/2021-06-30/adidas-thom-browne/