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中国IT大手ファーウェイが、ドイツの自動車メーカーフォルクスワーゲングループのサプライヤーに4Gの標準規格基本特許を含む特許ポートフォリオのライセンスを行う契約を結んだことが明らかになりました。
ファーウェイが結んだ自動車事業に関する特許ライセンス契約のなかでは最大規模であり自動車、特に自動運転業界へ与えるインパクトは大きくなりそうです。
なぜファーウェイが自動車?
ファーウェイといえばスマートフォンをはじめとする通信機器のメーカーとして有名です。今回は4Gのワイヤレス接続技術などを含むとはいえ、自動車業界との特許ライセンスは少し意外にも思えます。
実はファーウェイはその通信技術における強みを生かして2019年6月にスマートカー事業を立ち上げコネクテッドカーなどの通信を支える事業を拡大させてきました。
事実、ファーウェイが開発したOS「ホンモン」を搭載した自動車「アークフォックス」は21年末の発売が発表されており、予定通りに進めば実用化はそう遠くないでしょう。
今回のライセンスもこれらの自動車業界進出の一環であり、むしろファーウェイが当初の事業目標を歩んでいることを示すことになるかもしれません。
日本でもファーウェイは自動車技術会が主催する「人とくるまのテクノロジー展」にセンサーやカメラ技術で出展を行うなど、自動車業界に占める地位は大きくなっているといえます。
また、2021年4月頃、子会社を立ち上げ電気自動車の開発を始めたXiaomiとは異なり、OSや通信技術の提供を中心とした事業を展開するようです。自動車開発を行うフォルクスワーゲンへの事業提供は、これらの観点からも当初の目標に忠実な事業拡大といえるでしょう。
クロス領域の極致、コネクテッドカー
近年5G時代の最重要技術の一つとして位置づけられているのが、インターネット接続が可能な車、いわゆる「コネクテッドカー」です。
GoogleやAppleも自動運転業界に参入するなど、その注目度は年々増しており、2035年ころまでに相当数の普通乗用車がコネクテッドカーに置き換わるという予測もされています。
特許に関しても、コネクテッドカーは、ノキアとダイムラーの訴訟が報じられるなど各方面で注目を浴びており、また新規の市場であるゆえに技術同士のつながりについてもまだまだ未知の部分があります。今後は意外な企業の参入や意外な技術のライセンスのニュースが飛び込んでくるかもしれません。
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