ニュースの概要
映画の内容を短時間でまとめて動画サイトなどで発信する「ファスト映画」の投稿が横行しています。
ファスト映画とは、上映済みの映画のあらすじを簡単に解説する動画で、あたかも映画を「見た気になる」として、数万回から動画によっては100万回以上の再生をされるコンテンツとなってしまっています。
きわめてライト層の映画ファンなどが映画を見なくなってしまう一方、動画自体には広告収入が入っており映画コンテンツの利益の横取りになりかねないとして問題視されています。
「ファスト映画」の法的問題とは
「ファスト映画」は映画製作者の著作物を許諾なく使っているので著作権法違反にあたる可能性があります。
すなわち、これらのコンテンツ利用の方法が「引用」など適法な著作権の利用に当たる場合を除いて著作権法違反に問われる可能性があります。
引用の条件についてはこちら
現在、これらの「ファスト映画」の被害状況についてコンテンツ海外流通促進機構(CODA)が調査を始めています。
このようなコンテンツ不正利用は、実際の権利者への適正な利益分配がされない、コンテンツにとって悪影響を及ぼしうる問題です。実際の法的問題・対処法が同一かは考慮の外に置くとしてもいわゆる「漫画村」事件のように何らかの対応をすることが求められます。
また、現在はYoutubeなどの動画サイトや、SNSで自身が作成した動画を気軽に投稿することができる時代になっています。
他人のコンテンツを利用するときは上記引用の条件を守って、適正な利用を心掛けたいものです。
配信元:https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210620/k10013094761000.html