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テンセント子会社スーパーセルとグリーの訴訟、米陪審がスーパーセルに100億円支払い評決

ニュースの概要

グリーが、中国のテンセント・ホールディングス(騰訊)傘下スーパーセルを相手取り米国で起こした特許権侵害に関する損害賠償請求訴訟について、テキサス州マーシャル連邦地裁陪審はスーパーセルに約9220万ドル(約100億円)の支払いを命じる評決を下しました。

グリーは、人気オンラインゲームで使用される機能を巡る特許権をスーパーセルに侵害されたとして7件の特許訴訟を提起しており、そのうちの3件が今回の評決の範囲に含まれます。

昨年9月にも、同陪審はスーパーセルによる2件のグリー特許侵害を認定して850万ドル(約9億円)の支払いを命じており、今回は3件の侵害を認めたことで、残りの訴訟は2件となっています。

ゲームにおいての著作権と特許権の違い

ゲームにおいては、「表現」、すなわちキャラクターや映像、ストーリー、サウンド(楽曲)といったものは著作権という権利で保護されています。


それでは今回スーパーセルが侵害した「特許権」とはゲームにおいて何を指すでしょうか。


ゲームにおいて特許権は「アイデア」がその対象となることが多いです。「アイデア」は、パズルゲームのルールやネットガチャの仕組みなど、一般的にゲームの仕様に関わる仕組み全般のことをいいます。

例えばゲームのコントローラの操作方法、タッチパネルの操作方法、血の表現や足跡の表現の表示手法や光源処理の手法などです。その他にも表現以外のだいたいのものは特許権の保護範囲です。

ゲームにおける特許権の役割

新しい遊びが生まれたときに特許権を取得しない場合、他社がそのアイデアを使って粗製乱造されたゲームを作り、ゲーム市場が質の低い模造品で画一化するような事態になるかもしれません。そうなると、ゲーム市場自体がプレイヤーに飽きられて衰退していく事態にもなりかねません。

しかし特許によって権利として守られているなら、権利侵害しない他の面白い方法がないかをそれぞれのゲームメーカーが考え、その結果生まれたアイデアがゲームをもっと面白くしていくのです。

このように、特許権には他者の権利侵害を防ぐ“守り“以外にも業界全体を発展させていく機能もあります。

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