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商標権の取得方法

商標権を取得してみましょう!

商標は、特許庁への出願をせず未登録のままでも、TMというマークを付して自己の商品・サービスであることを表示できます。

しかし、特許庁に出願して登録商標となれば、Ⓡというマークを付して登録商標であることをアピールすることができ、また商標権を取得することができます。商標権を取得することで、その商標を独占排他的に使用することができるようになります。

ここでは、商標権を取得する方法を見てみましょう。

商標登録出願の準備

商標権を取得するためには、商標を特許庁に出願し、登録査定を受ける必要があります。

特許庁に出願するにあたっては、出願の範囲を決める必要があります。具体的には、以下の1. 2.を決めることになります。

  1. どのような「商標」を出願するのか
  2. 商品または役務の指定

まず1.についてですが、出願しようとする商標を具体的に検討・決定します。どのような言葉を使うのか、また、文字だけで構成するのか、あるいはロゴを使用するのかなどを決める必要があります。

次に2.についてですが、1.で決定した出願商標を、どのような商品やサービスにおいて使用していくのかを指定することになります。このようにして指定された商品・役務をそれぞれ「指定商品」「指定役務」といいます。

商標登録出願の方法

1 出願書類の作成

商標登録出願に際しては、まず特許庁に提出する出願書類(「願書」)を作成する必要があります。

願書には、出願人の氏名、住所、登録を受けようとする商標、指定商品・指定役務およびその区分などを記載します(商標法5条)。

2 出願方法

出願の方法は、①直接持参、②郵送、③電子出願などがあります。

3 出願された商標の公開

出願すると、商標法12条の2により出願公開されます。公開の目的は、第三者がすでに出願されている内容を知らずに同一の商標の使用を開始してしまうことを防止することにあります。

4 出願後の手続

出願後は、「方式審査」がなされ、形式的な不備がないかどうかチェックされます。この方式審査を通過したものは、次に「実体審査」に移ります。

実体審査においては、商標法15条に規定される「拒絶理由」に該当するか否かが確認されます。

5 拒絶理由通知

審査官は、上記の拒絶理由に該当すると判断した場合、いきなり「拒絶査定」をするのではなく、まず出願人に拒絶理由を通知して意見を述べる機会を与えなければならないとされています(商標法15条の2)。

6 拒絶理由通知への対応

拒絶理由通知を受けた出願人は、「意見書」を提出して反論したり、「補正書」を提出したり、出願分割を行うなどの対応が考えられます。何もしなかった場合は、しばらくすると拒絶査定が送達されます。

7 商標権の取得

出願した商標について登録査定がなされ、登録料が納付されると、商標権の設定登録がなされ、出願人は商標権を取得することができます(商標法18条)。 商標権は設定登録日から10年間存続します(商標法19条)。

8 商標公報への掲載

商標権が設定登録されると、商標掲載公報に掲載されます。

商標権の取得後の流れ

商標権は、特許権と異なり、存続期間終了後もさらに10年間更新をすることができ、更新は何度でもすることができます。

更新する場合は、存続期間の満了前6か月から満了の日までに、更新登録の申請をする必要があります(商標法20条2項)。

まとめ:商標登録から登録後の流れ

商標権を取得するにあたっては、以上のようなことを十分に検討した上で出願・手続を行うことになります。

自己の事業範囲や経営戦略を検討して出願商標の決定や商品・役務の指定を行っていくことが必要になります。すなわち、将来を見据えた上で戦略的に商標権を取得していくことが、ビジネスを発展させるカギとなるといえるでしょう。

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