研究者・知財調査担当者必見、特許検索競技大会とは
みなさんは「特許検索競技大会」についてご存知でしょうか。
特許検索というと、競合企業の技術動向をチェックしたいとき、新しい事業を展開しようと考えたとき、特許を出願しようと思ったとき、イノベーションのヒントとなるような技術をリサーチしたいとき・・・
さまざまな場面が思い浮かぶと思います。
特許を検索せずに新規事業をはじめるのは、ハザードマップをチェックせずに家を購入するようなもので、特許検索は事業の安全性と直結する重要な項目となります。
そんな「特許検索」に自信のある強者たちが参加する大会となっています。
特許検索競技大会の目的
特許検索競技大会は、一般財団法人工業所有権協力センター(IPCC)が主催する日本で唯一、特許調査の実務能力を評価する大会です。
2007年の開始以来、年々その規模は拡大しています。
大会は「参加者の実務能力の向上」を目的としており、その内容は、試験形式の『大会』と大会で出題された問題の解説を行う『特許検索スキルアップセミナー』の2つから構成されています。
大会結果が、参加者のモチベーションアップと更なる自己研鑽に向けた原動力へとつながり、その後再度大会に挑戦することで自らの成長を確認する、といった実務能力向上サイクルの基点となることを本大会は目指しています(HPより抜粋)。
(引用元:https://www.ipcc.or.jp/contest/about/ )
特許検索競技大会の開催日程
9月頃 大会開催
11月頃 成績結果の送付
12月頃 表彰式・特許検索スキルアップセミナー
コースについて
コースは、レベルに応じて以下の2コースが用意されています。
・スチューデントコース
このコースでは、基礎知識を学びながら、J-PlatPatを使った特許情報検索の体験ができます。大会時間は90分で、特許情報に関する知識・技能の習得を目指している学生や企業の出願担当者・研究者等を対象としています。
・アドバンストコース
特許調査に必要な知識・技能を持ち、特許調査業務に関わっている方等を対象としたコースで、商用の特許検索データベースを利用した検索の知識が必須な上級者用のコースです。大会時間は4時間とされています。
それぞれのコースを修了すると成績に応じた認定証(アドバンストコースであれば、成績に応じてゴールド、シルバー、ブロンズという認定のランクがあります)がもらえます。
そして、参加者は以下のとおり増加傾向にあります。
直近開催の2021年では、2コースの合計で700名を越える方が参加されていることが分かります。
今後、本大会の認定が、企業が知財部を採用する際の指標となるかもしれません。
(引用元:https://www.ipcc.or.jp/contest/about/ )
そして、参加者の割合としては、やはり企業が多いようです。
(引用元:https://www.ipcc.or.jp/contest/about/participant/ )
まとめ
企業が事業戦略を策定するうえで欠かせない「特許検索」ですが、検索をするうえで欠かせない「検索スキル」は数値化が難しく個人依存のスキルになりがちです。本大会の認定が特許検索スキルの基準・指標の一つとなり得るのではないでしょうか。
興味がある方は公式ページから申込ができるので一度見てみてはいかがでしょうか。